サロンには電話がありません

タケシタ

相模原市、相模大野駅と東林間の間にある
完全個室の1人美容室【meet hair 】の タケシタです。

目次

お客様からの残念な口コミ

meet hairは、まもなく3周年を迎えます。オープン当初は「1人サロン」というスタイルを、正直なところ私自身が完全には理解しきれていませんでした。技術はあっても、オペレーションは手探り。目の前のお客様に集中しながらも、慣れない運営にどこか落ち着かない日々でした。

オープン初日、施術中に何度も何度もお店の電話が鳴りました。大切なお客様と楽しくお話ししている最中です。前のサロンから長く通ってくださっている方で、近況やご家族の話をしながら、穏やかな時間が流れていました。けれど、その会話が何度も電話で中断されてしまったのです。

電話の内容はというと、ご予約ではなく、ホームページ制作のご案内やGoogle広告の営業など。どれも必要かもしれませんが、その瞬間の私にとって本当に大切だったのは、目の前のお客様との時間でした。

その日、お客様が帰られた後にいただいた口コミにはこう書かれていました。

「楽しかった。でも、電話に出られるのは少し残念でした。」

胸に刺さりました。そして気づいたのです。

電話にすぐ出られる体制が整っているのは、複数スタッフがいる一般のサロンだからこそ。1人で営業しているということは、目の前の方に集中するか、電話に出るか、そのどちらかしか選べないということでした。

今、担当しているお客様を大切に

1人サロンは、空間を貸し切りにして、その時間お一人のためだけに使います。

カウンセリングから仕上げまで、他のお客様と交差することはありません。

だからこそ、会話も、沈黙も、その方のペースで流れていきます。

電話が鳴らない空間は、想像以上に穏やかです。

言葉が途切れない。
音に邪魔されない。
ふとした一言を聞き逃さない。

美容師が対面で向き合えるのは、その時間の目の前のお一人だけです。その集中を削ってまで電話に出ることは、本当に正しいのか。自問自答の末、2年目から電話対応をやめる決断をしました。そして、インターネット上の電話番号も削除しました。

ご予約やお問い合わせは、公式LINEやWEBからお願いしています。文章でやり取りすることで、履歴も残り、内容も正確に共有できます。結果的に、落ち着いてやり取りができるようになりました。

1人の私にできること、できないこと

1人で運営するということは、すべてを自分で担うということです。
掃除も、発注も、経理も、SNSも、そして施術も。

だからこそ、削れるものは削り、本当に大切なことお客様の為に時間を使いたいと考えました。その一つが「電話に出ない」という選択です。

「普通の美容室は電話があるのに」と思われるかもしれません。

けれど、普通ではない時間を提供したいのです。
年齢を重ねるほど、時間の価値は高まります。
せっかくの美容室でのひととき。

日常を少し離れ、ゆったりと自分と向き合う時間。
その空間を、一本の営業電話で分断したくないのです。

電話がないことは、不便に感じる方もいらっしゃるかもしれません。ですが、
その代わりに得られる静かな集中と、途切れない対話があります。
1人サロンには、できることと、できないことがあります。

でも、目の前のお客様を大切にすることだけは、誰にも負けないと自負しています。

もしこのスタイルをご理解いただけましたら、ぜひ一度体感してみてください。
電話が鳴らない美容室は、想像以上に心地よいものです。

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