タケシタ相模原市、相模大野駅と東林間の間にある 完全個室の1人美容室 ショートカット専門【meet hair 】のタケシタです。


2年前に初来店の20代の女性のお客様
今からちょうど2年前、2024年の5月に初めてご来店された女性のお客様のお話です。
ご来店された時の印象は、ひと言で言うと「とてもきれいなロングヘア」でした。長さも十分にあり、毛先まで丁寧に扱われていることが伝わる髪でしたので、
私は最初に「もしかしたらヘアドネーションをされるのかな」と心で思いました。
ヘアドネーションをする場合は、通常のカットとは少し準備が違います。
髪を乾いた状態でいくつかの束に分けて、しっかり結び、その束をカットしていきます。
あとから送れる状態にするためには、切る前の段階がとても大切です。
ただし、meet hairはヘアドネーションの受付ができるサロンではありません。(※提携しておりませんが送る前の状態にすることはでます)ので確認することはございません。
私は普通のカットとして髪を濡らしてカットを始めました。髪は一度濡らしてしまうと、ヘアドネーション用としては扱えないことも知っていたのですが、一応、その詳細をお話しました。
そうしたら興味があったとのことで、お客様にとってはその時の会話がきっかけになったそうです。
「ヘアドネーションという言葉は知っていたけれど、専門の美容室じゃないとできないと思っていました」
そんなふうに思われていたそうです。
でも、私がその時に「自分で送ることもできますよ」とお話ししたようで、それを聞いて「それなら自分にもできるかもしれない」と感じてくださったそうです。
私自身は何気なくお伝えしたことでしたが、お客様にとっては、その言葉が髪を伸ばす目的のひとつになっていたと知り、とても印象に残りました。
美容室での何気ない会話が、2年後の行動につながることがあります。
美容師のひと言は、時々ハサミより重たい。もちろん、ハサミもまあまあ重たいですが笑。
本当は、私の髪で悩みが解決できるなら
そのお客様は、もともとロングヘアを楽しまれる方です。
長く伸ばして、アレンジを楽しんで、十分に楽しんだらショートにする。そしてまた時間をかけてロングまで伸ばし、アレンジを楽しんで、またショートにする。
そういう髪との付き合い方をされているお客様でした。
髪を伸ばすことを「ただ放置している」のではなく、きれいに伸ばすこと自体を楽しまれている。そこがとても素敵だと感じました。
ロングヘアは、長さがあればよいわけではありません。日々のシャンプー、乾かし方、ブラッシング、トリートメント、毛先の扱い方。毎日の積み重ねが、そのまま髪に出ます。
お話を伺うと、ご本人はアトピーをお持ちだそうです。お肌のこともあり、使えるものや楽しめるものに制限を感じる場面もあるのだと話してくださいました。
その中で、髪の毛にお金と時間をかけて、おしゃれを楽しんでいらっしゃるとのことでした。
そのお話を聞いて、私はとても素敵なことだと感じました。
誰にでも、楽しめるものと、少し慎重にならないといけないものがあります。お肌に悩みがあれば、メイクや洋服の素材、生活の中で気をつけることも多いと思います。
だからこそ、髪をきれいにすることが、その方にとって自分らしくいられる楽しみになっているのだと思いました。
そして、その大切に伸ばした髪を、今度は誰かのために使ってもらいたい。
「世の中には髪の毛で悩んでいる方がいる。自分の髪でその悩みが少しでも解決できるなら、きれいな状態でヘアドネーションをしたい」
そういうお気持ちを聞いた時、私は胸を打たれました。
ただ髪を切るのではありません。
ただ長さを整えるのでもありません。
その髪には、2年分の時間と、毎日の手入れと、誰かを思う気持ちが入っていました。
美容師として、こういう機会に携われることは本当にありがたいことです。
自分のためでもあるし、未来の持ち主さんの為でもある
そのお客様の言葉で特に印象に残ったのは、自分の髪は「自分のためでもあるし、未来にその髪を使ってくれる方のためでもある」という考え方でした。
髪をきれいに保つ理由が、自分のためだけではない。
でも、誰かのためだけでもない。
その両方がある。
とても素敵で、思いやりのある考え方だと思いました。
そのお客様は、毎日のケアもとても丁寧です。
シャンプー前のブラッシング。
トリートメントをなじませる時のブラッシング。
アウトバストリートメントをつけて、
ドライヤーで乾かす前のブラッシング。
それを欠かさず続けているそうです。
言葉で書くと簡単ですが、毎日続けるのは本当に大変です。
ロングヘアは乾かすだけでも時間がかかります。疲れている日もあると思います。早く寝たい日もあると思います。
それでも、丁寧に扱い続けた髪は、やはり触った瞬間にわかります。
毎回のご来店時の髪は、櫛通りがとても良く、毛先までツヤがありました。
2年前にばっさり切ってから、またここまで伸ばす間に、どれだけ丁寧に髪と向き合ってきたのかが伝わってきました。
私はここまでの思いを聞いて、その髪を触りながら、自然といつも以上に気持ちが入りました・・・。
このロングヘアは、今はお客様ご本人のものです。
でも、未来では誰かにとって大切な髪になるかもしれない。
そう思うと、ブラッシングひとつ、トリートメントひとつ、カットの準備ひとつにも、いつもとは違う重みを感じました。
もちろん、普段から丁寧な仕事を心がけています。そこは相変わらずです。ですが、この日は
「今日、髪をきれいに整える」という技術の奥に、
「未来へ渡す髪を預かっている」という気持ちが
加わりました。
ヘアドネーション、ただ髪を寄付する行為では無いようです
髪を伸ばす時間、伸びていく過程も楽しむ時間、毎日のお手入れ、そして誰かを思う気持ち。その全部がつながって、ようやく形になるものだと思いました。
2年前の私の何気ない一言が、お客様の中に残り、今回のヘアドネーションにつながった。
そう聞いた時、美容師という仕事は、髪型を作るだけではないのだと改めて感じました。
髪を切ることは、時に気分を変える。
髪を整えることは、時に未来への準備。
髪を譲ることは、誰かの明日を少し明るくすること。
その大切な節目に関わらせていただけること
感謝しております。


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